18/2月号 田中康夫の新ニッポン論55「奇々怪々な「HPVワクチン」」◆月刊VERDAD-ベルダ

 

18/2月号 田中康夫の新ニッポン論55「奇々怪々な「HPVワクチン」」
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「予防接種」とは「疾病(しっぺい)に対して免疫の効果を得させるため、疾病の予防に有効であることが確認されているワクチンを、人体に注射し、又は接種すること」(予防接種法2条1項)。

故に、「薬剤」Medicineと「ワクチン」Vaccineは明確に異なる存在です。前者は治療に、後者は予防に用います。

ワクチンに薬効や治療効果はありません。飽く迄も予防効果。とは言え、「疫病の予防に有効であることが確認されている」のが大前提。「HPVワクチン=子宮頸(けい)がんワクチン」を巡って、日本のみならず地球規模で巻き起こる甲論乙駁(こうろんおつばく)は、この点なのです。

性行為を介して感染する性感染症ウイルスのヒトパピローマウイルス=Human papillomavirus=HPVは、エボラウイルスと同じく動物感染実験が不可能。獲得免疫力が強く、免疫持続期間が長い「生ワクチン」の製造も不可能。

インフルエンザ、日本脳炎、麻疹(はしか)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)を始めとする既存のワクチンとの決定的な違いです。

動物実験を経ずに認可され、巨大製薬企業グラクソ・スミスクライン=GSK、メルク&カンパニー=MSDが製造・販売するHPVワクチン。

前者のサーバリックスは、遺伝子組み換え技術を用いて蛾(が)の細胞内でウイルスを増殖。後者のガーダシルも遺伝子組み換え技術で酵母を培養。共に水酸化アルミニウム等の免疫賦活剤(めんえきふかつざい)=アシュバントを含有。重篤(じゅうとく)な副反応の原因か、と指摘される所以(ゆえん)です。

豈図(あにはか)らんや、HPVワクチン接種後の神経障害を特集した学術専門誌『神経内科』第85巻第5号に拠れば、子宮頸がんの死亡リスクは0・3%。2%の大腸がん、1%の乳がんよりも低率。生涯罹患リスクも9%の乳がん、8%の大腸がん、6%の胃がん、5%の肺がん、2%の膵(すい)がんよりも低い1%です。

更に5年相対生存率も91%の乳がんに次いで高い73%。10年相対生存率も乳がん79%、子宮頸がん66%、大腸がん63%、肺がん31%、胃がん58%、膵がん5%の数値です。乳がん同様に子宮頸がんも「早期発見・早期治療」が可能、と捉えるべきなのです。

女優の高橋メアリージュン嬢は近著で、HPVワクチンを接種したにも拘らず、その5年9ヶ月後に受診した子宮頸がん検診で罹患(りかん)が判明し、けれども手術に至らず根治(こんち)したと告白しました。

ヒト乳頭腫(にゅうとうしゅ)ウイルスとも呼ばれるHPVは一昨年の段階で180種類以上が確認されています。

他方で、日本で最初に認可されたGSKのサーバリックスはHPV16型・18型の2種類以外に効果は確認されていないと添付文書に明記されています。MSDのガーダシルとてHPV6型、11型、16型、18型の4種類に効果と記されています。恐らく彼女は、その4種類以外のHPVに罹患したのです。

2013年3月28日、厚生労働省健康局長は参議院厚生労働委員会で、HPVワクチン接種対象の日本人女性のHPV感染率は16型が0・5%、18型が0・2%、計0・7%と「告解(こっかい)」。

更に性感染症ウイルスのHPVは米国に於ける3年間の調査で自然排出90%、自然治癒90%、更に「適切な治療が行われた場合には治癒率は概(おおむ)ね100%と日本産婦人科腫瘍学会のガイドラインにも記載」と「援用」。

が、その翌日にHPVワクチン定期接種化の予防接種法改正案が可決成立。副反応に苦しむ少女が相次いでいます。

欧米「先進国」では7~8割台の子宮頸がん検診受診率が2割台に留まる日本。優先順位(トリアージ)は明々白々。細胞診(さいぼうしん)とHPV-DNA検査の子宮頸がん検診を義務化する方が、HPVワクチン年間予算300億円よりも遙かに「有効」。

なのに「意識高い系w」の面々は如何なる皮算用か、HPVワクチン接種勧奨を唱和。実に奇々怪々な「新手の公共事業」です。

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