田中康夫の新ニッポン論

「VERDAD」2019年11月号「田中康夫の新ニッポン論」Vol.76 「おもてなし」の「眠度」

19/11月号 田中康夫の新ニッポン論76「おもてなし」の「眠度」

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「この時期の天候は晴れる日が多く、且(か)つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である。また夏季休暇に該当するため、公共交通機関や道路が混雑せず、ボランティアや子供たちなど多くの人が参加しやすい。さらに、この時期は日本全国で伝統的な祭が多く開催される時期であることから、祝祭ムードが高まっている。また、重要な点として、この開催期間は他の大規模な国際競技大会とのスケジュールと重複しておらず、東京においても大会開催に影響を及ぼすような大規模イベントの開催を予定していない」。

「ポスト・トゥルース=フェイク」を乱打するドナルド・トランプ大統領も顔負けの「口上書(ノート・ヴァーバァル」を2013年1月8日に日仏英3カ国語で提出した「東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会」改め「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会TOCOG」。「#Tokyoインパール2020」の泥沼(スタック)で藻掻(もが)いています。

コント集団ザ・ニュースペーパー出身の松元ヒロさんは、東京電力福島第一原子力発電所事故に関する大本営発表「汚染水は完璧にブロックされている」を無思慮にコピー&ペーストし続けた「誤送船団」記者クラブの報道こそ、日本社会が「アンダー・コントロール」されている証左(しょうさ)。「おもてなし」の深意とは「表無し」に他ならぬと看破(かんぱ)する卓越したパントマイムを舞台で披露しています。

その「フクイチ」から60km離れた中通りに位置する、大玉(おおたま)村にも降り注いだ放射性物質の「除去」は日本政府のガイドラインに基づき、汚染された土の表面と下の土を反転させる「反転耕(はんてんこう)」と、土を深く耕して放射性物質を薄める「深耕(しんこう)」。即ち“対処療法”にもならぬアリバイ作りの税金投入。「3・11」前から独自銘柄「安達太良(あだたら)のしずく」米を出荷していた農業者8人は、金銭的な補償は一切求めず、飛散した放射性物質を農地から取り除く原状回復のみを求めて東京電力を5年前に提訴します。

今年10月15日、福島地方裁判所は訴えを棄却。「(回遊する魚類と同じく誰の所有物でもない)無主物(むしゅぶつ)であったと考えるのが実態に即している」との被告の主張を全面的に採用。「原発から飛散した放射性物質は既に土と同化し、東京電力の管理下にはなく寧(むし)ろ農家が所有していると言える。故(ゆえ)に放射性物質の除去を請求するのは馴染まない」と。その「曲解(きょっかい)」に従えば水俣病のチッソは無罪放免。コンビニで万引きしたお握りも既に体内を通過して排出された無主物だと巧弁(こうべん)可能な香ばしき日本。

閑話休題(かんわきゅうだい)「#Tokyoインパール2020」。共同通信は10月24日、「国内外のスポーツに精通する学識経験者」としてJOC理事も務め、現在もIOCプレス委員会委員の肩書を誇示する竹内浩編集委員の署名記事を配信しました。

「気温がやや低い都市で開催することだけが選手第一ではない。東京での五輪を心待ちにしている選手の意見にIOCは耳を澄ますべき。カタールでの世界陸上選手権で途中棄権者が数多く出たことを(マラソンと競歩の)計画変更の理由にするが、そのことをもって直ちに東京での五輪も危険だと主張するのは合理的根拠に欠ける。沿道で応援しようと考えている市民からは既に多くの失望の声が聞こえる。観戦チケットを購入した人は東京での開催がなくなれば夢を奪われてしまう」。余りに多勢に無勢な自分に逆ギレしたのか翌日には「IOCの横暴に映る進め方に今回は大会関係者から小池百合子知事や東京都への同情論も聞かれる」と支離滅裂な出稿。

法治国家が「自己責任」の「放置国家」と化し、日本の民度が「眠度」と化す「#Tokyoインパール2020」を象徴する狂騒曲です。


10月18日 Vol.608 #Tokyoインパール2020 発覚「おもてなし=裏ばかり」アンダーコントロール!
今年の札幌は真夏日18日 帯広は猛暑日4日・真夏日19日 富良野も猛暑日2日・真夏日19日 逆上ミドリ都知事は北方領土で開催宣言w
https://www.youtube.com/watch?v=6aFl65KaDbU&t=228s

「ナイツのちゃきちゃき大放送」10月19日 迷走オリンピックに触れた内容の文字起こし
https://nippon2014be.hatenadiary.jp/entry/2019/10/19/170125

2019年1月12日Vol.463 『「お・も・て・な・し」≒「表無し」=「裏ばかり」だったのか!Ⓒ松元ヒロ 今こそ「脱・トカゲの尻尾切り」宣言が「#Tokyoインパール2020 美しい国ニッポン」には求められている!』
https://www.youtube.com/watch?v=3E8dqrOYT4Y&t=151s
関連する「だから、言わんこっちゃない!」Vol.72~Vol.392までの計10本は参考資料の一番最後に列記しています。


全体コンセプト「2020年東京大会の理想的な日程」
この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である。
https://tokyo2020.org/jp/games/plan/data/candidate-section-2-JP.pdf

TOKYO2020立候補ファイル
https://tokyo2020.org/jp/games/plan/data/candidate-entire-1-JP.pdf
https://tokyo2020.org/jp/games/plan/

東京五輪立候補ファイルの「温暖」に「マイルド。サニーって書いてあるの?ハハハッ…プレゼンテーションはそんなもんでしょ」Ⓒ猪瀬直樹
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191030-00000046-sph-soci
https://hochi.news/articles/20191030-OHT1T50041.html
「墨画と知事だったらこういうこと起きてません」Ⓒ猪瀬直樹
https://hochi.news/articles/20191030-OHT1T50039.html
柳澤秀雄氏が猪瀬直樹に怒りの反論
https://lite-ra.com/2019/10/post-5058.html

ブエノスアイレスでのIOC総会の場に於ける東京五輪招致員会のプレゼンテーション全文
安倍晋三日本国首相、猪瀬直樹東京都知事(当時)を始めとする計7人は何を訴えたか?
https://www.huffingtonpost.jp/2013/09/07/olympic_candidate_tokyo_presentation_n_3886260.html
https://tokyo2020.org/jp/news/bid/20130908-01.html

✽✽
立花孝志ちゃま上杉隆ちゃまには理解不能なNHKの真っ当な報道
原発事故 “土から放射性物質 取り除いて” 農家の訴え NHK
https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2019/10/1017.html
「30センチ以上の土壌を取り除き、10センチ以上の耕盤層を造成し、20センチ以上の客土を」との訴えを
福島地裁郡山支部の「ヒラメ裁判官」は2017年4月に却下!
他方で2018年3月に仙台高裁は「客土工は実務上確立されている一般的な工法」と1審判決を地裁に差し戻し。
最高裁も盗電凍電東電の上告を認めず。
差し戻し審が福島地裁第一民事部で行われるも、
2019年10月10日に金澤秀樹裁判長・西村康夫裁判官・田屋茂樹裁判官は、
最高裁の判断に反旗を翻し、驚愕の「無主物」判決を下す。

福島の農地現状回復裁判 差し戻し審「スピードある審議を」 全国農業新聞 2019年1月11日
https://www.nca.or.jp/shinbun/agricultural-administration/4131/
福島地裁判決文 2019年10月10日
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/223/087223_hanrei.pdf
「田を原状に戻せ」東京新聞 2017年4月25日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/tohokujisin/fukushima_report/list/CK2017042502000199.html


月額閲覧料2万2千円を律儀に共同通信会員制ニュースサイトe-WISEに支払うYa‘ssy
JOC理事も務める共同通信の竹内浩編集委員の驚愕記事4本の添付ファイル付き連続ツイート7本
https://twitter.com/loveyassy/status/1187520488769089536

コメント欄の市井の人々の投稿の方が真っ当な「時事通信」記事 強権振りかざしたIOC=物言わぬ日本、残ったしこり-東京五輪マラソン https://www.jiji.com/jc/article?k=2019110101008&g=spo

意外にも判り易い「産経新聞」記事 東京五輪招致疑惑の関係図
https://www.sankei.com/smp/main/topics/main-35996-t.html
安定のBBC英国放送協会の邦文記事
なぜオリンピック招致から撤退する都市が相次いでいるのか
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-46257994

かぶる日傘「アナログ的手法も有効」Ⓒ小池百合子
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20190530-OYT1T50265/
https://www.asahi.com/articles/ASM5W621DM5WUTIL03T.html

映画「松元ヒロが旅するトランプのアメリカ」予告篇
https://www.youtube.com/watch?v=3koU1721uvg 5:54
松元ヒロ氏の最もコンパクトなコメディ2本
https://www.youtube.com/watch?v=rw69U0ocvgM 3:00
https://www.youtube.com/watch?v=Pw8kAKmOODc 7:37
立川談志師匠の葬儀で最初の弔辞が石原慎太郎氏・最後の弔辞が松元ヒロ氏だった「史実」を紹介する動画
https://www.youtube.com/watch?v=DhdGq-Kit_M 11:24


2018年10月5日Vol.392『 「せこい・ずるい・よこしま」スポーツマン精神の新格言が誕生! IOCの「放漫傾営」こそ総額3兆円超え「 #TOKYOインパール2020 」そのものだ!』
https://www.youtube.com/watch?v=43iHqYhmJg8&t=40s
2018年8月31日Vol.384 『責任・実行🆚正直・公正に過剰反応する痛い面々w 「#Tokyoインパール2020」Part3』
https://tanakayasuo.me/youtube/371-390#Vol384_Tokyo2020Part3
2018年8月30日Vol.383 『「ブラックボランティア」に脊髄反射する香ばしい面々w 「 #Tokyoインパール2020 」Part2』
https://www.youtube.com/watch?v=fHA4o4K5t5Y
2018年8月29日Vol.382 『「サンマ―・タイム」に脊髄反射する香ばしい面々w 「 #Tokyoインパール2020 」Part1』

https://www.youtube.com/watch?v=ZjKbBqPaeHo&t=31s
2018年8月18日 Vol.376『打ち水・サマータイム・クールシェアetc. 「虚構新聞」も脱帽な痛さ満載! 政府&東京都に集う「意識高い系」にMRI検査を!』
https://www.youtube.com/watch?v=ZYCeiPryvgA&t=44s
2018年8月10日 Vol.368 『ドナルド・トランプちゃまなら一喝するぜ! 前代未聞な2020酷暑五輪! 2時間サマータイム導入こそ、21世紀の日本版人体実験だ。』
https://www.youtube.com/watch?v=imj3VSmLAog&t=519s
2018年8月4日Vol.362 『笑止千万!平昌よりも「ドメスティックな面子」が開閉会式を担当する猛暑・酷暑な2020頭狂w1964東京五輪を再現してこそ袋小路な21世紀のオリンピックを救う!ってどうして判んないの!?』
https://www.youtube.com/watch?v=xw7X69FTGak&t=81s
2018年8月3日 Vol.361 『もはや「人災」! 逝って良し! 「2020竹やり五輪」に前のめりな誤送船団・記者クラブ!』
https://www.youtube.com/watch?v=GarIXZ3u0dI&t=50s
2017年9月20日vol.106『違うだろ猛暑日2020オリンピックw 「ロス・パリ」シンドロームの行方!』
https://www.youtube.com/watch?v=iWwfoM5pmbA
2017年8月16日vol.72『ほんとにダイジョウビ?猛暑日オリンピック』
https://www.youtube.com/watch?v=N4B4JUjCHxw

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